組織を強くするモチベーションコラム
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看護師さんのホスピタリティに感動

Stay home2週間が過ぎ、ゴールデンウィークに突入する中、こんなニュースを見ました。

生後4か月の赤ちゃんを持つ若いパパママ。

パパは頭が痛い、熱も若干ある。自覚症状があり「もしや・・・」と思い保健所に問い合わせの電話をしました。保健所の担当者は、泣きそうな声で、
「病院をご案内したいのはやまやまですが、重症者優先なので今しばらく自宅待機で様子を見てください…」と伝えます。
パパは、家族への感染が心配と、ホテルへ自主隔離のために家を出ました。間もなく、味覚がなくなりメロンパンの袋を開けても匂いがしなくなったといいます。

次いで、自宅でママも熱発。当然、濃厚接触の赤ちゃんも陽性。ママは隔離となり、赤ちゃんは一人病院に入院することに。自分の感染もショックだけれど、赤ちゃんの陽性反応に、どれほど胸を痛めたことでしょう。
その上、1秒たりとも離れがたい大切な乳飲み子を、たった一人入院させなければいけないご両親は、胸が張り裂けそうだと思います。パパと入れ替わり隔離された部屋でママはひとり、「生後4か月の今しかない時期を、家族で過ごした記憶がないというのは悲しすぎる…」と涙ぐみます。

そんな折、家族のもとに、病院から赤ちゃんのお着替えなどの衣類補充のお願いの連絡と共に、こんなカードが入っていました。

「ぼくのパパとママへ。まいにちニコニコげんきにすごしているよ。おうちにかえったらいっぱいあそぼうね」


コロナ感染者の受け入れ病棟は通常の状態ではなく、極限状態で稼働しています。医療従事者自身も不安でいっぱいの中、働いているはず。
それでも尚、目の前の患者だけでなく、自宅で祈るように待っている家族へも思いをはせてくれる看護師のこの心遣い。当然看護業務には、「写真の撮影」も「カードの作成」もマニュアルにもどこにも書いてあるはずがありません。このカードで、病院に支払われる治療費、要するに病院の収益が上がるわけでもありません。「着替えの補充をお願いします」とだけの業務連絡でも、何ら問題はないはずです。

でも、忙しい中、時間をつくり、業務の範囲を超えてこのカードを作って、離れている赤ちゃんの様子をぬくもりと共に家族へ届ける、まさに「患者・家族の気持ちに寄り添う」を実践してくれたのです。

医療の役割はけして「治癒・回復」だけではありません。治療方法も、特効薬もまだないこの恐怖の中、改めて「医は仁術」を見せてくれるナースに、こころより尊敬と感謝の気持ち伝えたいと思います。

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