新入社員はなぜ退職してしまうのか?新入社員の退職理由と対策を徹底解説
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新入社員はなぜ退職してしまうのか?新入社員の退職理由と対策を徹底解説
現代の企業が直面する問題の一つに、新入社員の早期退職があります。
そしてそれは増加傾向にあるのです。
退職の理由の多くは、入社前に思い描いていたことと現実のギャップ。
早期退職を防ぐための対策として、コミュニケーションを図りメンタルケアなどを行っていく事が必要です。
新入社員の退職の傾向
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00006.html
上記のデータからもわかるように、近年では就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が、37.0%(前年度と比較して1.1ポイント上昇)、新規大学卒業就職者が32.3%(同0.8%ポイント上昇)といった傾向になっています。
(参照:新規学卒者の離職状況についてhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html)
新入社員のよくある退職理由:なぜ早期に辞めてしまうのか?
ここでは、新入社員がなぜ早期に辞めてしまうのかについて考えます。
仕事のミスマッチによる退職
入社前に想定していた業務内容や希望していた部署とは異なった場合、自身の希望と現実とのギャップを感じ、モチベーションも低下し、自信をなくしてしまうというという心理から退職を選んでしまうのです。
職場の人間関係が原因で退職
いじめ、ハラスメントなども理由の一つです。
また、上司に仕事の事を聞きづらいなど良い人間関係を築けず悩んだり、取引先との関係が良好に築けないことなども、新しい職場に馴染めないという状況を生む大きな原因です。
キャリアの不透明さ
早期退職の理由の中には将来のキャリアを描けない、というものもあります。
自分のキャリアビジョンが明確でないと将来への不安がつのり、やる気を失せてしまい退職の原因となることがあるのです。
企業側の対策と改善策
企業側として、時間やスタッフ、予算をかけて採用した新入社員の早期退職は大きな損失な為、対策を講じたいところです。
取り組むべき施策として次のような取り組みがあります。
「オンボーディングの強化」
新しい職場に加わった新入社員に、いち早く職場に慣れてもらい定着率を高めるための取り組みを行います。
導入期間は一般的には入社後1年程度を目途とする長期的なものです。
入社当日、1週間、1か月というスパンで段階を追って着実に成長へと繋がる体制で臨みます。
「メンタルヘルスのサポート」
新入社員は新しい職場での仕事のストレスや人間関係が辛い、などにより心の不調を抱える社員も多いのです。
精神的な健康を守るために、心のケアに取り組むことで離職を防ぎます。
労働安全衛生法により「心の健康づくり計画」の策定も義務付けられています。
企業側は、研修などを行うことでセルフケアの知識の理解やストレスチェックの実施、相談しやすい環境づくりなどの整備を行っています。
「キャリアパスの明確化」
会社から提供されるキャリアパス(役職への道しるべ)と個人のキャリアプラン(目指すキャリア)の整合性がとれないと、この会社では先が見えない、成長出来ないというネガティブな考え方が生まれ、不満や不安の感情が募るといった悪影響を及ぼします。
これを改善するためには、目標とする役職や業務に就くためにどのようにすれば良いか、ということを明確にしていくことが重要です。
「フィードバック文化を育てる」
定期的なフィードバックは退職防止に有効です。
定期的に面談を行い、社員が抱える不安や悩みを早い段階で把握することで、問題が大きくなってしまう以前に対処することが出来ます。
新入社員は特にこのように定期的な面談を通してコミュニケーションをとることで効果的なフィードバックに繋がります。
「柔軟な労働環境の提供」
リモートワークやフレックスタイムなど柔軟な働き方を取り入れることで、新入社員のモチベーションを維持するための施策も効果的です。
働きやすい環境を提供できる企業ほど社員の定着率の高さに繋がることが明らかになっています。
離職リスクの早期発見と対応策:取るべきアクション
新入社員が退職を考え始める前にその兆候を察知することが大切です。
そのためにもここに掲げた5つの対策を具体的に社内で進めていく必要があります。
新入社員が退職を考える前に知っておきたいこと(新入社員向け)
新しい環境の中で仕事をするといったことに適応するには、誰もが一定の時間や努力が必要です。
最初は悩みや不安を抱えることもあるでしょう。
けれども、その辛さに立ち向かい一生懸命取り組むことで、いつしか不安や悩みを乗り越えられる時期も来るはずです。
そうすることで一回り大きい成長に繋がっていくのです。
自己成長のためのアプローチの機会と捉えてあきらめずに頑張ってみませんか。
自分の目標を考えて仕事に対する適応方法を上司や先輩に相談するのも一案です。
直接相談しづらい場合など、会社内での相談窓口の活用もお勧めです。
退職する前に、自分の可能性を信じ一旦立ち止まって、じっくり考え直してみてください。
辛いことを乗り越えた先には、新たな未来が待っています。
仕事に対する適応方法
新しい環境に慣れるためには、「コミュニケーションをとる」「学ぶ姿勢を心掛ける」「これまでとの変化を受け入れる」「焦らない」「自分のケアのための時間を持つ」などがあります。
安易に退職してしまうことは得策ではありません。
具体的に、次のようなことを心掛け業務や職場の文化に適応していくことで、新たな未来に繋がるはずです。
・あいさつを必ず心掛ける
・積極的に話しかける
・職場の人の名前を覚える
・「教えて頂けますか」と謙虚に聞く
・変化はチャンスと思う気持ちに切り変える
・しっかり睡眠をとる
・自分のための時間を持つ
・バランス良い食事をきちんととる
自己成長のためにできこと
仕事を通じて目標を達成することで、自己実現を図るという自己成長を意識したキャリア形成の考えを取り入れることも重要です。それは、仕事人としてだけではなく、一人の人としてどのように人生を歩んでいくかという自己探求にも繋がっていきます。目標を設定してスキルを磨く、自己を分析をしたり価値観を明確化する、そして経験を重ねていくことで、自己啓発を実践していきます。
上司や先輩との関係を築くためのコミュニケーションのポイント
上司や先輩との良好な関係を築くことは、職場の環境を心地よいものにすることや仕事をしやすくする上でとても重要です。
そうすることで、退職の原因を減らすことにも繋がっていきます。
そのため、以下のポイントを心掛けていくこが、効果的なコミュニケーション方法となるのです。
・きちんと挨拶をする
・しっかり返事をする
・相手の話をよく聴く
・相手の価値観を理解する
・敬語を使う
・前向きな言葉を使う
・報連相をしっかりする
・肯定的な誉め言葉を使う
ストレス管理とメンタルケア:自分を守る方法とは?
新人が早期退職しないために、自分のストレスの状態に気づくことは重要です。ストレス反応を見逃していることで、うつ病などのメンタルヘルスの不調に繋がる可能性があるからです。自分を守るために出来る方法として、以下のようなことがあります。
・深呼吸をする
・適度に運動する
・しっかり睡眠をとる
・好きな音楽を聴く
・趣味を持つ
・気持ちをノートに書く
・日光を浴びる
・湯船につかる
・気の合う人と時間を過ごす
(参照:感情コントロールhttps://www.create-ts.com/iryou/emotional_maintenance.php)
職場のサポート体制を理解する
退職する前に、会社が提供するサポート体制や福利厚生制度を理解してどのように活用できるかを一度考えてみることも重要です。それらを利用して相談してみる事や、福利厚生の環境を理解することも退職前に見つめ直したいところです。
まとめ
新入社員の退職理由の要点には、以下のようなものがあります。
・仕事のミスマッチ
・職場の人間関係の悪化
・労働環境の不満
・メンタルヘルスの問題
・キャリアの不透明さ
そのため、改善に向けての以下の取り組みを行うことが必須です
「新入社員にとって働きやすい環境作り!」
「個々のキャリアビジョンを明確にすること!」
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