人材定着

KGIとKPIの違いとは?経営方針を現場の行動につなげる管理職の考え方

目次

経営方針が現場に伝わらない理由

経営と現場をつなぐ共通言語とは

前回の動画では、「待っていても入所者は来ない。これからの介護施設に必要な利用率管理」についてお話ししました。
利用率は単なる数字ではなく、

  • 地域との関係づくり
  • 空床管理
  • 入所調整
  • 現場の受け入れ体制

などの積み重ねによって決まるものであり、管理職には数字の背景を読み取る力が求められるという内容でした。
では、その数字をどのように現場の行動につなげればよいのでしょうか。

今回は、KGIとKPIの考え方についてお話しします。


KGIとKPIとは何か

ゴールと行動指標を分けて考える

KGIとは、最終的に達成したいゴールのことです。

例えば、

  • 稼働率95%以上
  • 職員定着率90%以上
  • 利用者満足度90%以上

などが代表的な例です。
一方でKPIは、そのゴールを達成するために途中で確認する行動指標です。

例えば稼働率95%を目指すのであれば、

  • 空床情報の共有回数
  • 入退所予定確認ミーティングの実施率
  • 紹介元への連絡件数

などがKPIになります。

つまりKGIはゴール、KPIはそこへ向かうためのチェックポイントという関係です。


なぜ目標は現場に届かないのか

経営方針が抽象的なままになっている

経営層は、「稼働率を上げよう」 「離職を減らそう」 「利用者満足度を高めよう」といった方針を示します。

しかし現場では「それで結局何をすればいいの?」となってしまうことがあります。

これは目標が抽象的なままで、現場の行動に変換されていないからです。
KGIとKPIをつなげることによって、経営と現場のズレを埋めることができます。


KPI設定でよくある失敗

数字だけが一人歩きしていないか

KPI設定でよくある失敗があります。

① 根拠がない数字を設定する

「面談実施率100%」 「研修参加率100%」と決めても、なぜその数字なのか説明できなければ現場は納得できません。

② 測れないものをKPIにする

「やる気を高める」 「意識を変える」という目標は大切ですが、そのままでは測定できません。

③ 結果だけを見る

離職率や利用率といった結果だけを見ても、改善行動は見えてきません。

大切なのは、その結果につながる行動を指標化することです。


使えるKPIの作り方

KGIから逆算する

KPIづくりは難しく考える必要はありません。
流れはシンプルです。

  1. KGIを決める
  2. 必要な行動を考える
  3. 行動を数字に変える


例えば、KGIが「職員定着率向上」の場合、
必要な行動は

  • 入職後フォロー
  • 定期面談
  • 悩みの早期発見

です。
これをKPIにすると、

  • 入職1か月以内面談実施率
  • 月1回面談実施率
  • 面談記録入力率

などになります。


KPIは4つの視点で考える

数字のバランスが重要

KPIは次の4つの視点で考えると整理しやすくなります。

利用者・患者の視点

満足度、苦情件数、紹介件数など

財務の視点

稼働率、加算取得率、人件費率など

業務プロセスの視点

記録漏れ、申し送り実施率、ヒヤリハット報告件数など

学習・成長の視点

研修参加率、育成面談実施率、資格取得者数など

財務だけでなく、人材育成や業務品質も含めて考えることが大切です。


経営的視点とは「現場の行動に変える力」

シリーズのまとめ

経営的視点とは、数字を眺めることではありません。
法人の方針を理解し、

  • 現場では何をするのか
  • どの数字を確認するのか
  • どう改善するのか

まで考えられることです。
KGIとKPIは、そのための共通言語になります。


動画で詳しく解説しています

管理職育成を考えるきっかけに

今回ご紹介した内容は、YouTube動画でより詳しく解説しています。
管理職育成や目標管理に課題を感じている方は、ぜひ動画もあわせてご覧ください。

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