法人事業所の共通の課題として、外部研修に参加する職員個人の知識は向上できるかもしれませんが、それを事業所全体に有効におろしていく方法がなかなか見つからずにいました。また、職員教育・指導における「根拠」がとぼしく、「経験則」から指導してしまう職員も多かったため、指導を受ける職員からも「教えてくれる人で技術や対応が違う」と混乱させてしまう事が多かったです。
得た知識を「良質なアウトプット」に変えていくためには個人のスキルを過大に要求しなければならない上記課題を、「そもそも職員全員が同じ講義を受けられたら良い」との発想の切り替え、また共通の学びを得ることで、すべての指導に共通の「根拠」を持たせることを期待できると思いました。
当法人ではサクラボのテキスト学習、e-ラーニングを終えた後に法人内での「振り返り内部研修」を行うことで学んだ事を一方通行にせずに共通認識として補完しております。
「サクラボ」の良い所は研修科目が充足されていることはもちろんですが、研修動画の1本1本が非常に短く設定されていること、5~10分であれば就労時間内でのわずかな隙間で動画を閲覧でき、また長時間の拘束による残業の可能性や現場を離れてしまう負担がないことです。
また、介護分野だけでなく「社会人」としてのマナーや常識・良識など、専門分野に特化している業種では忘れてしまいがちな「就労」ということの考え方、現場では言いにくい「働く側の責任」を専門講師が伝えてくれることがありがたいと思いました。
要望としては制度改正時などに最新の情報に更新してほしいと思いましたが、都度サクラボ内では資料の更新などを行っており、安心できる仕組みとなっていました。
サクラボ導入前には導入事例などの具体例を教えてくださったり、導入後の当法人の取り組みを聞き取りにきてくださったりと、前後のフォローをしっかりとしていただきました。
各講義は教科書通りの物でなく現場に即した内容になっており、また講師の方のお話しされる内容も短い時間で要点を押さえていただき、とてもわかりやすい解説になっています。
現在の運用として、「新人・一般職・管理職」と階層分けした年間カリキュラムを作成し、「サクラボ」を主としたテキスト、e―ラーニングの個別の学びから全体の振り返り研修を1セットで実施しております。この形を法人の研修の形として定着させること、今現在振り返り研修を行える人材が限られておりますが、職員に対しての研修を行える人材を増やすこと、学びを通じて職員のスキルアップ、そしてそれらが入居者様のケアに還元されることを目標としております。