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接遇マナーの基本5原則について詳しく解説!業種別注意点も紹介

接遇マナーの基本5原則について詳しく解説!医療・介護の業種別注意点も紹介


2023年、コロナが5類へと移行し、オンラインのニーズに加え従来の対面型の接遇マナーのお問い合わせをいただくことが増えております。接遇マナーは、良い人間関係を築く原点であるため、サービス業などにおいては「円滑なコミュニケーションをとるために」、そして「信頼と好感を伝えるために」欠かせない要素なのです。
サービス業にも様々な業種があります。ホテル、レストラン、百貨店は勿論のこと、病院や介護施設、保育などの多くの分野があてはまります。業種は違っても、この接遇マナーは、基本の5原則から成り立っています。本記事では、なぜ今ニーズが高まっているのか、何故接遇マナー研修が必要なのかについて解説いたします。

そもそも接遇マナーとは?

サービスをするうえでは、お客様を大切にする気持ちを伝えることで、お互いに良い人間関係を築くことが大切です。目の前にいる人に対応するという意味の接客ではなく、接遇には「おもてなしの気持ちを持って相手に接する」という意味があります。つまり、ただ業務を遂行するのではなく、相手の立場に立って「思いやりの心」を、具体的に言葉や行動によって伝えていく接遇マナーを実践することが大切です。

接遇マナーは「思いやりの心」

心の中に、「相手のことをとても大切に思い、喜んでもらえるように接したい!」という、つまり、沢山の思いやりの気持ちを持っていたとしても、それを実際に表さなければ残念ながら気持ちは伝わらないのです。接遇は、相手のことを理解し適切な対応をとることで安心感を与えることが出来、その結果として良い人間関係を築くことが出来るのです。

接遇マナーが求められる理由

お客様、つまり顧客の方々は一律のサービスをされるよりは、自分を大切にしてくれているという「思いやりの心」が伝わる質の高い接遇サービスを受けることで信頼や好感を持つのです。「ここに来てよかった」「次もここに来よう」という気持ちを持ってもらうためには、しっかりとしたサービス、接遇マナーが必要なのです。

顧客との信頼関係が構築できる

顧客の方々と信頼関係を築くことは、仕事をしていく上で何より欠かせない大切なことです。接客マナーと接遇マナーの違いをしっかりと理解して、実際にどのようなことに気を配り、実践していけば良いのかというマナーを習得することで顧客の方に質の高いサービスを提供することが出来るのです。顧客の心理としては、お金を支払っている以上サービスを受けるのは当たり前だと思うのです。そこに、相手の立場を理解し考えることによって期待以上のサービスを提供できたときにこそ、顧客の心理は満足という気持ちになるのです。この満足度が高く、向上していくことで信頼関係を築くことが出来るのです。

顧客からのクレーム、不満の減少につながる

そうなると、自然と不満やクレームも減少することに繋がってくるのです。また、しっかりとした接遇マナーを身につけることにより、万が一クレームが起きてしまった場合にも、適切な処理が出来ることに繋がるという効果もあるのです。

競合との差別化につながる

また、例えば同じものを買うのなら「信頼出来て好感の持てるスタッフがいるから、またあのお店に行こう」という顧客心理が生まれます。つまり、接遇マナーを整えることで顧客からの評価が上がることにより、同業他社との差別化に繋がるのです。

スタッフ同士の良好な関係を築くことができる

接遇マナーを身につけることのメリットは顧客に対してだけではないのです。相手への「思いやりの心」は、日頃一緒に働くスタッフ同士への気遣いや振る舞いにも自然と出てくるため、コミュニケーションの改善もされて、これまで以上に良い関係を築きやすくなるのです。それはつまり、従業員満足度の向上にもつながります。

接遇マナーの5原則とは?

接遇マナーとして大切に考える、習得するべき項目は5つです。これを接遇マナーの5原則と呼んでおり、例えば新社会人になったタイミングにおいて、実際の仕事のスキルを覚える前に人として、社会人として先ずは整えておくべきエチケット、マナーなのです。以下の5つがその項目です。

5原則①:表情

表情は、人の第一印象を決定づける重要な要素です。例えば、いくら丁寧な言葉遣いだったとしても、表情が暗かったらその人に対して良い印象は持てないのではないでしょうか。
マスク越しでも伝わる笑顔を心がける、相手の気持ちに合わせた表情をするなど、表情一つで好印象を与えることができます。

5原則②:あいさつ

あいさつは、人とのコミュニケーションの初歩にして最大のツールです。明るい表情で元気よくあいさつをするだけで、相手からの最初の印象はグンと良くなります。
さらに状況に合わせて「今日も良い天気ですね」「お元気そうで安心しました」などの一言を追加できるとなおよいです。

5原則③:身だしなみ

ユニフォームの乱れや汚れは、相手に不快感を与えるだけでなく、所属する組織全体に対する信頼を損ねることになります。清潔感・安心感を与えるような身だしなみを心がけましょう。

5原則④:言葉遣い

敬語を正しく使うことも重要ですが、相手にやわらかい印象を与える言葉遣いをする必要があります。「恐れ入りますが」などのクッション言葉、「ご確認いただけますか」などの疑問形の依頼など、少しの工夫で相手に好印象を与えることができます。

5原則⑤:態度

相手の目線の高さに合わせる、物を渡すときは相手の目を見るなど、一つ一つの所作・立ち振る舞いが見られています。これらの正しいやり方を覚えて実践することで、お互いに気持ちの良いコミュニケーションが生まれます。
これら5つが、接遇マナーの5原則です。

接遇マナー基本5原則の業種別注意点

ここでは、介護・医療の現場において接遇マナーで注意すべき点をそれぞれご説明いたします。

介護における接遇マナー5原則注意点

介護現場において、接遇は利用者様だけではなく、そのご家族にも必要です。また、スタッフ同士や業者さんとのお付き合いの中にも大切なマナーです。例えば、利用者さんに対して堅苦しすぎず、とは言えきちんとした印象で伝えることがマナーであり、そこに親しみを込めているからと言って慣れ慣れしさやカジュアルな表現はNGです。また、利用者さんのことをご家族に伝える際には、きちんとした敬語の使い分けが出来ているか、ということもご家族を大切にしていることを伝える大事なマナーとなるのです。

医療における接遇マナー5原則の注意点

医療現場において、先ずはお越しになる患者さんがどのような状況だから来院されているかを理解することが大切です。不安や心配の気持ちに寄り添ってくれる態度や言葉がけが、どのようなタイミングで、どのように伝えることが出来れば良いのでしょうか。話したいことや質問したいことに対する、スタッフの声のトーンや表情、仕草にも細やかな心配りをすることが必要です。診察までを考えると、時間の経過が普段よりは長く感じて不便な思いをされています。お待たせしていることへの配慮も大切なマナーとなるのです。

接遇マナーを身につける方法

接遇マナーが大切であることは理解できたところで、それではどうやって身につけることが出来るのでしょうか。

接遇マナーの基本を理解する

何をおいても接遇マナーの基本5原則を学ぶことです。内容を理解し、それを実際に接遇の際に、或いは電話応対の際に、実際に行動に移して実践することが大切です。行動に移して、実践してこそ初めて相手には「思いやりの心」が伝わります。

コミュニケーションスキルを磨く

言語によるコミュニケーションには「話す」「聴く」があります。つまり言葉のキャッチボールによるものです。コミュニケーションスキルを磨くには、特に傾聴スキルを磨くことがとても大切なのです。傾聴力とは、相手の話す言葉に耳を傾けて心から熱心に聴く技術・スキルのことです。このスキルを磨くことによって、話し手が本当に伝えたいことをしっかり理解して相手の伝えたいことを上手に引き出しながら聴くことが出来るようになるのです。職場においては仕事を進めるにあたり、そしてスタッフ同士の良好な関係を築くために、とても必要で大切なスキルなのです。しっかり相手の話を聴くということは、自然に「これを聴いてみたい」という質問する力も同時に必要です。そのため、どのように質問すれば、感じよく質問を聴いてもらえることができるのか、という伝え方を意識することにも繋がってくるのです。
参考:傾聴力とは?職場で欠かせないコミュニケーションのポイントを解説

接遇マナー研修を受講する

接遇マナー研修は、スタッフの接遇スキル向上を目指す研修です。接遇スキルを上げれば、これまで述べてきたように、先ずはスタッフ同士のコミュニケーションが改善され良好な人間関係のもと、気持ちよく仕事を進める職場づくりにつながります。その結果、顧客へもレベルの高い接遇を提供することが出来るため、顧客からも信頼や好感を得ることに繋がるのです。接遇マナーの基本原則や考え方は同じですが、業種や職種によって工夫するべきポイントは異なります。そのポイントをしっかり理解するためにも接遇マナー研修を受講することで、スタッフの共通認識を確認し、接遇スキルを均一に向上させることが出来るのです。
※医療機関で、接遇マナー研修が必要な理由について説明しているので、こちらの記事も参考にしてください。

当社でも接遇マナー研修を実施しております。
【医療機関向け】接遇マナー研修はこちら>>
【介護事業所向け】接遇マナー研修はこちら>>

まとめ

「接遇マナーが身につくとスタッフ同士の良好な関係を築けます」
「接遇マナーの高評価が同業他社との差別化につながります」
これが接遇マナーが求められる理由です。だからこそ、業種別のポイントをしっかり押さえた5原則を身につける必要があります。そのためのきっかけとして、是非接遇マナー研修をご活用ください。

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