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人材育成

管理職研修は本当に意味ない?研修の目的や種類について徹底解説

なぜ管理職研修が「意味がない」と言われてしまうの?


「管理職研修なんてやる意味ない」「この忙しいのに、そんな意味のないものに参加する余裕はない」
そのような不平不満や反発を言われてしまう組織や研修担当者もおられるのではないでしょうか?

このコラムでは、なぜ管理職研修が「意味がない」と言われてしまうのか、そういわれないためには何が必要なのか、などについて記載していきます。
これから管理職研修を予定している、あるいは、これまでの管理職研修を検討し直すなど、皆様の役に立てば幸いです。

そもそも管理職研修とは?

管理職研修とは、管理職としての心構えや必要なスキルを学ぶ研修です。
具体的には、管理職が果たす役割や業務内容、部下の指導育成・マネジメントなど、従来の業務だけでは理解できなかったようなスキル等を身につけるためにとても重要な研修なのです。

管理職やリーダー候補者を対象に行われる研修

管理職研修は、その言葉通り管理職を対象とした研修です。
しかし、管理職になってから学ぶのではなく、管理職になった時点で身につけておいてほしい能力やスキルはたくさんあります。そう言った意味でも、いわゆる「次世代リーダー」と呼ばれるようなリーダー候補者を対象に管理職研修を行う組織が増えています。

管理職には、部署や部門といったチームの運営や部下の指導育成、目標達成などの重要な役割と責任がたくさんあります。これらに対する知識も経験もないまま管理職となり、その役割を果たせないまま責任だけを追及されてしまうとしたらその人はどうなるでしょう?
管理職研修は、管理職を育てるためにも守るためにも必須の研修と言えるでしょう。

管理職研修を行う目的

管理職には重要な役割と責任があります。
それらを理解し、業務や部下、チームなどのマネジメントスキルを身につけてもらわなければなりません。
部下の育成も管理職の役割の一つです。

しかし、多くの人は上司や先輩から仕事を教えてもらいますが、人の育て方は教えられません。
さらに、管理職になるまでは一人のプレイヤーとして仕事をしているため、チームをどうまとめるかやチームとしての目標達成などに対する知識や経験を得る機会がありません。

それらについて学んだりスキルを身につけるのも、管理職研修を実施する目的なのです。

“管理職研修は意味ない”と言われる理由

さて、管理職研修の重要性がご理解いただけたでしょうか?多くの方は、その重要性について理解をしています。
しかし、それでも「管理職研修なんてやっても意味がない」という声はなくなりません。なぜなのでしょうか?

管理者の意識改革ができていない

管理職研修は、管理能力やそのために必要なスキルを学ぶ研修ですが、実はそれ以上に「管理者の意識改革を促す」ということが重要です。
管理者が「絶対的に自分が正しい」というような思い込みを持っていると、せっかく研修で新たな知識や手法などを学んだとしても、自分の考えや行動と違っているため研修内容を受け入れることができずに「意味がない」と否定してしまうのです。

研修の内容が実務に即していない

管理職研修は、どのようなことをテーマとしてどのような内容にするかがとても重要なポイントです。
実際の職場における課題や、受講予定者のニーズに合わせてテーマや内容を作り上げていかないと、研修内容は実務にまったく即したものにならず受講した管理者にとっては役に立たない、「意味がない」ものになってしまうのです。

研修の実施方法が適切でない

管理職研修の実施方法が適切でない場合、参加した管理者の受講意欲が減退してしまい「意味がない」と感じられることがあります。
よくある例としては、講師が一方的に話し続け、ただひたすら聞いているだけの研修になってしまい、受講した管理者から「忙しい時間を割いてまで参加したのに」と不満の声が上がるなどです。
管理者の積極的な参加を促すような方法を検討し、より多くの興味や関心を引くような工夫を凝らすことが重要です。

“管理職研修は意味ない“と言われないためには?

皆さんお分かりのとおり、管理職研修に「意味がない」のではなく、管理職研修を「意味がない」と受講者が感じてしまうこと、それが問題なのです。
組織や研修担当者にとっては、どうすれば管理職研修を「意味がない」と言われない研修にすることができるのか、という点に焦点を当てて計画していくかが課題となるでしょう。

参加者のニーズを把握する

人は、自分にとってメリットを感じないものやことに対して批判的になりやすいです。
管理職研修が、受講する方々のニーズにどのくらい合っているでしょうか?ニーズというのは、受講者の役職や経験、あるいは部署や部門ごとの課題など、共通するものもあれば異なるものもあります。
多くのニーズに応える研修内容を設計することで、受講者の満足度が上がり「意味がない」研修から縁遠くなっていきます。

実践的な内容を取り入れる

管理職研修では、座学よりもロールプレイングやケーススタディなど実践的な内容を多く取り入れたほうが良いでしょう。
聞いているだけ、聞かされているだけという不満もさることながら、実践的な内容を多く取り入れ実務で活用するイメージを持ってもらうことが重要です。せっかく学んでも、実務で活用することが出来なければ「意味がない」ものになってしまいます。
研修の中で、活用するイメージが持てれば「意味がない」とは感じにくくなります。

参加者の主体性を高める

管理職研修は、参加者の主体性を高めることが重要です。
先ほどと同様、座学ばかりの研修では主体性は発揮されません。どちらかと言えば、参加させられているという気持ちが強くなってしまうからです。

参加している意識を高める、例えば、事前課題や煽れを活用したグループワークやディスカッションなど、能動的に学べるような内容の組み立てをすることで、やらされ感が減り結果として「意味がない」研修と感じなくなります。

主な管理職研修の種類

管理職研修には、実に多くのテーマや内容があります。どれもこれも必要で重要なものばかりです。
これらの研修を短期的かつ単発的な実施で効果を得ようとすると「意味がない」と感じられてしまう危険性があります。先にも書いたように、ニーズに合わせテーマを決めて、実務と並行するかのようにプログラムを組んで中長期的に実施していくことが管理職研修の効果を出すポイントとなります。

新任向け管理職研修<基礎>

管理職の「あり方」から学ぶ研修です。
組織の成功循環モデルの考え方に基づき、関係の質を向上し、心理的安全性を担保するために必要な「リーダーシップ」「フォロワーシップ」「育成のためのコミュニケーション」等を扱います。
医療機関向け管理職研修はこちら
介護施設向け管理職研修はこちら

コーチング研修

コーチングとは、傾聴・質問・承認を通じて相手の内にある答えを引き出し、相手の主体的な思考や目標設定を促すコミュニケーションスキルです。育成スキルの一つとして、管理職に求められるものです。
様々なタイプの部下を想定した事例を数多く用意し、徹底的にコーチングトレーニングを行います。
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課題解決研修

組織の課題を発見し、解決策を考え実行することができるリーダーを育成する研修です。
研修内に参加者が抱えている課題を出し合い、解決策について議論を行います。そこで挙がった策は、現場に戻ってそのまま実践に移すことができます。
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人事評価者研修

人事評価者として必要な知識や心得を学べる研修です。
また、評価を行う際の基本的な流れを、ケーススタディを用いながら習得できるので、現場でもすぐに実践につなげることができます。
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介護施設向け人事評価者研修はこちら

タイムマネジメント研修

時間を有効活用し、効率的に業務を遂行するための方法を学べる研修です。
管理者自身のみならず、職場全体の生産性向上に期待ができます。
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まとめ

いかがでしょうか?今回のコラムで最もお伝えしたかったのは、管理職研修が「意味がない」と言われてしまうことは、組織にとっていかにもったいないことかということです。

組織が永続していくためにも、人材育成という観点から考えてみても、絶対的に必要不可欠な研修である管理職研修が、受講する当人たちに「意味がない」と思われてしまうことは、貴重な時間や労力をロスすることにつながります。
そのようなことにならないよう、受講する管理者にとっても組織にとっても「意味のある」有益な研修になるよう一緒に取り組んでいきましょう!

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